退職を決めたものの、何から準備すればよいか迷っていませんか。忙しい社畜生活の中では、退職日や引き継ぎに気を取られ、保険や会社から受け取る書類の確認が後回しになりがちです。
退職準備は、契約と生活費の確認、退職日と最終出社日の整理、引き継ぎ、書類と保険の確認という順番で進めると漏れを見つけやすくなります。次の職場が決まっているか、退職後に空白期間があるかによって必要な手続きは変わります。
- 退職を伝える前に調べたい契約と家計
- 退職日と有給を含む最終出社日の分け方
- 引き継ぎと返却物・受取書類の整理
- 退職後の保険と年金の確認先
退職準備で社畜が先に確認したいこと
契約と退職の手続きを確かめる
最初に雇用契約書や労働条件通知書で、契約期間の定めがあるかを確認します。就業規則では、退職の申出先、提出書類、社内の連絡方法も調べておきましょう。規程が見つからない場合は、人事や総務に閲覧方法を尋ねます。
期間の定めがない契約では、退職の申入れから原則2週間で労働契約が終了すると厚生労働省の退職に関する解説で案内されています。期間の定めがある契約の途中退職は扱いが異なるため、契約と事情を確認して相談してください。会社と合意して日程を決める場合も含め、自分の状況を一律に当てはめないことが大切です。
生活費と収入の空白を見積もる
家賃、食費、通信費、借入れの返済など毎月の支出を書き出し、退職後も続く支払いと貯蓄を比べます。住民税や健康保険料、年金保険料も確認対象です。最後の給与額や賞与、退職金の有無は勤務先の規程や人事に確認しましょう。
転職先の入社日が決まっていない場合は、収入がない期間が延びても対応できるか、支出をどこまで減らせるかを複数のケースで見積もります。失業給付は要件と手続きによって受給の可否や時期が異なるため、すぐに入金される前提で組み立てないようにしましょう。
退職日と最終出社日を分ける
退職日は雇用関係が終わる日、最終出社日は実際に職場へ行く最後の日です。間に有給休暇を取得するなら、残日数、所定休日、引き継ぎ、貸与品の返却日をカレンダーに書き込みます。退職日を伝えた後で残日数を調べるより、希望を整理してから相談した方が予定を立てやすくなります。
例えば退職日が月末で、その前に年休を取る場合でも、土日など元々の所定休日は年休日数と区別します。半日や時間単位の取得制度があるかも勤務先に確認してください。申請を断られた場合の確認点は、退職時の有給消化を拒否されたときの対処で整理しています。
退職準備を進める順番とチェック項目
伝える前に残すものを整理する
契約書、給与明細、勤務時間の記録、就業規則の退職に関する部分など、自分の条件を確認するために必要な資料を整理します。電子明細や社内システムに退職後は入れなくなる場合もあるので、取得方法を在職中に確認しておきましょう。
一方、顧客名簿や社外秘の業務データ、他人の個人情報は自分の記録と混同せず、無断で持ち出さないでください。自分の給与に関する資料は、給与明細の保管方法と確認場面も参考になります。
引き継ぎと返却物を一覧にする
担当業務を「進行中」「締切が近い」「定期的に発生する」に分け、次に行う作業、期限、社内の担当者を記録します。後任が決まらない場合も、会社が認める共有先へ一覧を渡し、優先順位を上司と確認しておくと引き継ぎの漏れを減らせます。
社員証、パソコン、鍵、制服などの貸与品は、返却先と方法を一つずつ確認します。健康保険の資格確認書なども返却対象か加入先・会社に確認してください。健康保険の資格を喪失した後は、以前の資格を使って受診できません。
受け取る書類と到着先を確認
会社へ、源泉徴収票や必要に応じた離職票、健康保険の資格喪失を確認する書類などの交付時期と送付先を尋ねます。雇用保険被保険者証や基礎年金番号の分かる書類は、自分が保管しているか、会社へ預けているかも確認します。
書類ごとに用途や発行時期が違うため、すべてが退職日に受け取れるとは限りません。住所が変わる場合は送付先の変更も伝え、届かないときの連絡窓口を控えておきましょう。
退職後の保険と年金を決める
次の会社の社会保険に加入する場合は、入社日と手続きに必要な情報を転職先へ確認します。空白期間がある場合は、健康保険の任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の扶養などから、加入条件と保険料を比べて選びます。扶養には認定条件があります。
協会けんぽの任意継続は、継続した被保険者期間などの条件を満たし、原則として資格喪失日から20日以内に申し出ます。詳しい条件と期限は協会けんぽの案内や加入する保険者で確認してください。比較の進め方は任意継続の保険料と手続きでも解説しています。
年金も、退職後に厚生年金に加入しない期間があるか、配偶者の扶養に入るかなどで手続きが異なります。必要な届け出は市区町村や年金事務所、配偶者の勤務先に確認しましょう。長野労働局の退職後ガイドには、年金、健康保険、雇用保険などの窓口がまとめられています。
退職準備は確認できた順に進める
まず契約と家計を確認し、退職日・最終出社日・有給の希望を整理します。その後は引き継ぎ、返却物、受け取る書類、退職後の保険と年金を一つずつ確認してください。体調や安全に不安が強い場合は、準備を完璧にすることより休養や外部への相談を優先しましょう。

