公務員の停職中は給料が出ない?手当・ボーナス・控除の扱いを解説

公務員の停職中の給料と家計を確認する男性

公務員が停職になったら、給料はいつから止まり、手当やボーナスまで出なくなるのでしょうか。処分の重さだけでなく、翌月の生活費や引き落としまで気になりますよね。

結論からいうと、懲戒処分としての停職中は、国家公務員では原則として給与を受けられません。地方公務員も、多くの自治体の条例で停職期間中は給与を支給しないと定めています。

ただし、月の途中から停職になった場合の精算、ボーナスの基準日、共済掛金や住民税の納め方は一律ではありません。毎月の給料で家計を回す社畜にとって見落とせない部分なので、通知書と給与明細を照らし合わせながら確認していきましょう。

この記事のポイント
  • 停職中の給料は国家公務員では原則不支給
  • 地方公務員は所属自治体の条例確認が必要
  • ボーナスは基準日と算定期間で影響が変わる
  • 共済掛金や住民税は無給でも支払いが残り得る

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目次

公務員の停職中に給料と手当は出る?

停職通知と給与明細を比較して給料と手当を確認する公務員

国家公務員は原則無給になる

国家公務員の停職については、国家公務員法第83条で、職員としての身分は保有するものの職務には従事せず、原則として停職期間中は給与を受けられないと定められています。

つまり、停職は「休みになったから基本給だけは出る」という制度ではありません。働く立場そのものは残りますが、懲戒処分の効力として月例の俸給が止まると考えるのが基本です。

国家公務員の基本線は、停職期間中の給与が不支給になることです。処分通知書に記載された発令日と期間を最初に確認しましょう。

なお、処分に不服があり審査請求を考えている場合でも、申立てをしただけで自動的に給与が戻るとは限りません。個別の救済手続きや後日の精算は別問題なので、所属先の人事担当や公務員分野を扱う専門家へ確認してください。

地方公務員は条例で決まる

地方公務員法は懲戒処分として停職を設けていますが、停職の手続きや効果は各地方公共団体の条例で定める仕組みです。そのため、都道府県、市区町村、公立学校など、所属先によって条文や停職期間の上限が異なることがあります。

多くの自治体では「停職者は停職の期間中、いかなる給与も支給されない」という形で定めています。ただし、ネットで見つけた別の自治体の条例を、そのまま自分のケースへ当てはめるのは避けた方が安全ですね。

区分確認する規定基本的な考え方
国家公務員国家公務員法・人事院規則停職中は原則として給与不支給
地方公務員地方公務員法・所属自治体の条例条例で不支給とする例が多い

人事担当へ問い合わせるときは、「懲戒に関する条例」「給与条例」「期末・勤勉手当の規則」の名称を聞くと確認しやすくなります。会計年度任用職員などは報酬規定が別になっていることもあるため、自分の任用区分も一緒に伝えましょう。

月途中の給料は日付で精算

停職が月の途中から始まった場合、支給日に振り込まれた金額だけを見て「今月分は満額もらえた」と判断しないようにしましょう。給与の締め日と支給日がずれていれば、振込額が停職前の勤務分ということもあります。

一般には、停職の効力が発生する前に勤務した期間と、停職期間を分けて計算します。ただし、日割りの方法、週休日の数え方、翌月の戻入や追給といった処理は、適用される給与規程で変わります。

給与明細で見るのは、対象期間、俸給、各手当、控除、差引支給額です。処分期間と給与計算期間が一致しているかを照合してください。

なお、停職による給与不支給と、民間企業などで使われる欠勤控除は根拠が違います。計算欄の見方を整理したい場合は、欠勤控除の計算方法と給与明細の見方も参考になりますが、最終的には所属先の規定が優先されます。

各種手当も原則止まる

停職期間中は基本給だけでなく、扶養手当、住居手当、地域手当なども含めて給与が支給されないのが基本です。通勤していないため、通勤手当や時間外勤務手当が新たに発生することも通常はありません。

ただし、停職前の勤務に対する時間外勤務手当、すでに確定していた実費、過去分の差額などが後から振り込まれる可能性はあります。明細に入金があったからといって、停職中の給与が支給されたとは限らないわけです。

  • 俸給と地域手当の停止期間
  • 扶養手当・住居手当の扱い
  • 停職前に確定した時間外勤務手当
  • 通勤手当の返納や精算の有無

「いかなる給与」に何が含まれるかは、自分に適用される給与法令や条例で確認する必要があります。手当名をまとめて尋ねず、給与明細に載っている項目を一つずつ挙げて質問すると、回答の行き違いを減らせます。

休職や減給とは扱いが違う

停職と休職、減給は、仕事をしない日や収入が減る点だけを見ると似ています。しかし、制度の目的と給与の扱いは別物です。病気休職などでは一定割合の給与や共済組合の給付を受けられる場合がありますが、懲戒停職に同じ扱いが自動適用されるわけではありません。

制度主な意味給与の見方
停職懲戒処分として職務に就かせない期間中は原則不支給
減給勤務しながら給与の一部を減らす規定の範囲で減額
休職病気などの事情で職務を離れる理由・期間・規定で異なる

特に「停職」と「起訴休職」を混同すると、給与割合や手当の説明が食い違います。手元の辞令や処分説明書に書かれた正式名称を確認し、懲戒停職なのか分限休職なのかを明確にしてください。

傷病手当金は病気やけがで働けない場合の給付です。懲戒停職で無給になったことだけを理由に支給される制度ではありません。

公務員の停職中の給料と控除の扱い

停職中に共済掛金や税金などの控除と支払いを整理する様子

ボーナスは基準日で変わる

公務員のボーナスに当たる期末手当・勤勉手当は、単に支給日に在籍しているかだけでは判断できません。国家公務員では6月1日と12月1日が基準日で、停職の時期が基準日や算定期間に重なるかによって扱いが変わります。

人事院の資料では、基準日に停職中の場合は期末・勤勉手当が不支給となり、基準日前に停職が終わっていても、停職期間を在職期間や勤務期間の算定から除く扱いが示されています。勤勉手当の成績率にも影響する可能性があります。

「停職が数日だからボーナスは変わらない」とは言い切れません。基準日をまたぐ短期停職では、月例給より影響が大きくなることもあります。

地方公務員の期末・勤勉手当は、所属自治体の給与条例や支給規則を確認します。人事担当には、基準日在職要件、不支給対象者、在職期間と勤務期間の除算、成績率の4点を分けて尋ねると整理しやすいですね。

共済掛金は免除されない

停職中は給与が止まっても、職員としての身分や共済組合員の資格まで直ちになくなるわけではありません。そのため、健康保険に当たる短期給付、厚生年金保険、年金払い退職給付などの掛金・保険料は、原則として支払いが続きます。

掛金は通常、給与から控除されます。しかし無給になると天引きできないため、納付書で支払う、所属先へ振り込む、復職後の給与で調整するといった別の方法が必要です。停職だから自動的に免除されると考えるのは危険です。

  • 給料ゼロでも掛金の請求が来る場合がある
  • 納付期限を過ぎると未納扱いになるおそれがある
  • 標準報酬月額がすぐゼロになるとは限らない

金額と期限は加入している共済組合や所属所で違います。人事・給与担当だけでなく、共済事務担当にも連絡し、「停職期間中の掛金額」「納付方法」「初回の期限」を書面かメールで確認しておくと安心です。

住民税の支払いも続く

住民税は前年の所得をもとに計算されるため、今月の給与がゼロになっても税額がすぐゼロになるわけではありません。これまで給与から特別徴収されていた人は、無給の月に天引きできなくなる点へ注意が必要です。

所属先がいったん立て替えて後で調整する、本人へ納付方法を案内する、普通徴収へ切り替えるなど、実務上の処理は状況によって異なります。納付書が届くと思い込まず、給与担当へ先に確認しましょう。

所得税は実際に支給される課税給与をもとに源泉徴収されます。一方、住民税は前年所得ベースなので、無給でも負担が残りやすい点が大きな違いです。

停職前の勤務分や過去の手当が支給されれば、その金額に応じた所得税や控除が載る場合もあります。振込額だけでなく、総支給額と控除内訳を見て、差引額がどう決まったかを確認してください。

給与明細と通知書を照合する

お金の不安を減らすには、ネット上の一般論だけで計算せず、自分に適用される資料を順番に集めることが大切です。最低でも処分通知書、給与明細、給与条例や規程、期末・勤勉手当の規則を用意しましょう。

STEP
処分期間を確認

停職の開始日、終了日、効力発生日を通知書で確かめます。

STEP
支給項目を分ける

俸給、各種手当、期末手当、勤勉手当を別々に整理します。

STEP
控除と別納を確認

共済掛金、住民税、財形や共済貸付などの納付方法を聞きます。

STEP
回答を残す

担当部署、回答日、金額、期限をメモし、できれば書面でもらいます。

給与明細にマイナス調整や返納額が載っている場合は、対象期間と計算根拠を質問してください。共済貸付、職員宿舎使用料、団体保険など、給与天引きしていた任意の支払いも別途請求へ変わることがあります。

人事へは「停職中の手取りはいくらですか」ではなく、「支給される項目、控除される項目、別途納付する項目を一覧で教えてください」と聞くと漏れを減らせます。

停職中の給料を家計へ反映

公務員の停職中は給料が原則止まる一方、共済掛金や住民税など、手取りから引かれていた支払いは残り得ます。まず「収入ゼロ」だけでなく、「別に払う固定費がいくらあるか」まで含めて家計を組み直しましょう。

  • 次の給与支給日と見込額
  • 期末・勤勉手当への影響
  • 共済掛金と住民税の納付期限
  • 家賃・ローン・保険料の引き落とし日

停職期間の生活リズムや職場との連絡、復職へ向けた準備も同時に整える必要があります。行動面は、公務員の停職中の過ごし方と復職までの注意点で詳しく整理しています。

最初に確認する順番は、処分通知書、月例給与、ボーナス、共済掛金、税金です。金額と期限が分かれば、必要な生活費を具体的に見積もれます。

この記事は一般的な制度を整理したものです。正確な情報は所属先の条例・規程と人事給与担当へご確認ください。処分の有効性や不服申立てを含む最終的な判断は、公務員制度に詳しい弁護士などの専門家にご相談ください。

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